@techreport{oai:redcross.repo.nii.ac.jp:00018237, author = {中村, 重徳}, issue = {1}, month = {Mar}, note = {亜急性甲状腺炎(subacute thyroiditis、以下SAT)100例(男性12例、女性88例、平均年齢53歳、範囲11〜81歳)を検討した(SAT疑いで紹介された例26例、SATの経過中に紹介された例20例、その他54例である)。受診前、4例がメルカゾールを、23例が抗生剤/抗菌剤を服用していた。また、鎮痛・解熱として42例にプレドニン(PSL)やNSAIDs、またカロナールが投与されていた。既往にて7例にSAT。頸部痛/頸部圧痛を88例に認めた。SATの診断は、甲状腺機能検査の結果にかかわらず、病歴、甲状腺の触診初見、エコー像(およびその変化)から行った。甲状腺機能検査を行った93例では、free T4高値、TSH≦0.1μU/mLを48例(以下X群)、free T4正常、TSH低値24例(Y群)(内TSH≦0.1μU/mL:14例、Y1群、TSH>0.1μU/mL:10例、Y2群)、free T4とTSH正常17例、その他4例であった。7例では低エコー病変に対して穿刺細胞診を行った(1例は亜急性甲状腺炎、他の6例は非特異的な所見)。X群とY群で更に検討を行った。Y1群とY2群との比較ではfree T3、free T4、free T3/free T4比、CRP、赤沈(ESR)、Tc甲状腺摂取率、サイログロブリン(Tg)に有意な差を認めなかった。そのため、合計のY群(Y1+Y2)とX群で更にデータを比較した。その結果、X群に対してY群では有意にfree T3/free T4比とTc甲状腺摂取率は高値、free T3、free T4、Tgは有意に低値であった。また、TgAb陽性はX群がY群より頻度が高かった。TPOAbはX群とY群で頻度に差を認めなかった。治療では経過観察例を除けば、X群とY1群ではPSL、ついでロキソニンが多く、Y2群ではPSLが投与されていた。各群とも経過観察で多くは甲状腺機能正常になったが、X群、Y1群では少数例では顕性甲状腺機能低下に対しT4を投与されていた。また、Y1群では経過中、甲状腺ホルモン過剰状態を2例が示した。Y群の多くは甲状腺の破壊が甲状腺ホルモンの過剰な逸脱を来さない経過をたどった可能性が高いと考えられた。SATでは多くの例で、当院受診前に抗生剤や抗菌剤、さらにメルカゾールなどが投与されており、これらの薬剤が投与される前に、頸部の触診などにより、SATの存在を考える診療が望まれる。(著者抄録)}, title = {亜急性甲状腺炎100例の臨床的検討}, year = {2022} }