乳腺間質肉腫と鑑別を要した乳腺境界悪性葉状腫瘍の1例
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アイテムタイプ | 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper |
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言語 | 日本語 |
キーワード |
葉状腫瘍, 境界悪性葉状腫瘍, 間質肉腫 |
著者 |
菊池 雅之
宮部 理香 ( CiNii ID: 9000019083179 ) 田代 和弘 田尻 智也 海ヶ倉 紀文 松岡 大貴 松土 昇平 小林 純子 ( CiNii ID: 9000402133353 ) 菊池 直哉 熱田 幸司 ( CiNii ID: 9000005783571 ) 安藤 崇史 ( CiNii ID: 9000402133355 ) 新谷 恒弘 ( CiNii ID: 9000005729282 ) |
著者別名 |
KIKUCHI Masayuki
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抄録 |
症例は70代女性.3カ月前より左乳房に6cm大の腫瘤を自覚,経過観察していたが、数日前から急に増大してきたため,当院を受診した.左乳房C領域に手拳大の腫瘤を認め,乳房超音波検査では,8.5*5.8*6.9cmの境界明瞭,内部血流豊富な分葉状腫瘤を認めた.針生検では,間質に多形性の核を伴う紡錘形細胞が増殖しており,乳腺間質肉腫もしくは,悪性葉状腫瘍が疑われた.診断的治療目的に,左胸筋温存乳房切除術+植皮術を施行し,第14病日退院となった.摘出標本の病理組織学的検査では,ほとんどが非上皮性の肉腫様であったが,一部に既存の乳管上皮を認めたため,葉状腫瘍と考えられた.充実部位には,細胞密度がやや高く,核異型度は中等度であり,境界悪性葉状腫瘍の診断となった.針生検の段階で,乳腺間質肉腫と鑑別を行うことは困難であり,また臨床経過が似ていることも多いため,本症例のように診断的治療を兼ねた腫瘍摘出が必要になる.術後補助療法としては,化学療法,放射線療法等の有効性は乏しく,確立した治療法は無いため,今後は注意深く経過観察していく.
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雑誌名 | 静岡赤十字病院研究報 |
巻 | 42 |
号 | 1 |
ページ | 53 - 57 |
発行年 | 2022-12-01 |
出版者 |
静岡赤十字病院
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ISSN |
0911-9833
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書誌レコードID |
AN10167098
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著者版フラグ | publisher |
コンテンツ本体 | |